読み聞かせで別のことをしたがる子に効く魔法の言葉

読み聞かせしようとしても、子どもが全く聞く体勢になってくれないときどうするか。実際に読み聞かせしたことのある人なら、こういう場面を何度も経験したと思います。どのように切り抜けましたか?

先日面白い経験をしたので、その時の様子をシェアしたいと思います。子どもが絵本の読み聞かせに興味がなく、あっちこっち歩き回ったりするときの対処法の一つとして、参考にしていただければと思います。

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目次

読み聞かせが始めようとするときに、関係ない顔をして歩き回る

そんな子どもがいても、他の多くの子どもたちが楽しみにして聞く気満々のときは、知らぬ顔で始めればよいと思います。それも一つの方法ですよね。お話が始まると、他のことに興味があった子でも他のみんなが熱心に聞いているのを感じて、「なんだろ~?」と寄ってくるかもしれません。

最も無駄な行為は、聞こうとしない子どもに「ちゃんと座って聞きなさい」と言ったり無理やり引っ張ってきて座らせることですね。そんなのほとんどの人がわかっていることだと思います。

この日の読み聞かせ会の始まりは、私たち読み聞かせのグループ関係者の母子と、もう一組の親子だけでした。そのもう一組のほうの子ども(5歳ぐらい)が、まったく関心を示さず、むしろ嫌がって別の絵本を開いたり、逃げ回ったりしていました。お母さんは子どもに座って聞いて欲しいと思っているのですが、そう思えば思うほど子どもは逃げたがっている様子でした。

さて、どうしようかな。私は読み聞かせ会を始める担当で、上手く1冊目の絵本を読む人にバトンタッチしなくてはなりません。放っておいて始めても良かったのですが、人数が少なかったことやお母さんも気持ちも汲んで、できればこちらに関心を示してくれたらな~と考えました。

やっぱり導入に手遊び歌がやりやすい

いきなり絵本を読み始めるよりも、手遊び歌などから入って行くと子どもたちの関心がこちらに向いて、聞き手がまとまった感じになるので、絵本に移行しやすくなると思います。

実はこの読み聞かせの会は英語の絵本の読み聞かせでした。「今から読み聞かせするよ~。一緒に手遊び歌しよう~。」なんて言っても、聞く気なしの子どもが全く反応しないのは当たり前。でも一応注意を向けてもらうために、何か声を発しなくてはならないのでそう言いました。

読み聞かせが好きな子だったら、手遊びとか読み聞かせだよ~というと、準備をして待っていてくれるのですが、そういう子ばかり相手にするわけではありませんよね。そういう時にどうするかは、何通りか用意しておかなくてはなりません。何となくその場に合った対処で良いので、こういうときはこんな風にしようというものを、自分なりに持っておくと焦らずに済みますね。

手遊び歌をするために声をかけても嫌がる子に、一ついい方法があります。誰にも通用する方法ではありませんが、先日のようにやりたがらない子でも、何か他のことに意欲的な子どもであれば、成功の確率は上がると思います。

幼児期の子どものやる気をくすぐる魔法の言葉

幼児期の子どもはできることが増えてきて、それを大人に認めてもらうのが大好きです。「できたね~。すごいね~。」と言うと、とても誇らしげな笑顔を見せてくれますよね。

そういう幼児期の気持ちをくすぐってみるというか、ちょっと過激に挑発をかけてみるのも一つの方法です。子どものやる気をくすぐる魔法の言葉とは、「これ、できる~?」です。

うちの子が保育園に行っているとき、「ママ、これできる?」と言って、覚えたてのことを私の前でよく披露してくれたものです。私がいとも簡単にやってしまうと、「じゃあ、これできる?」という具合に、どんどん試されます。私が上手くできなかったりすると、にっこり笑顔で私の前で何回もそれをやって見せて、「こうやったらできるよ」なんて教える時の誇らしげな顔!そういう時期もありました。

うちの子は1月生まれで、小さいときは生まれ月による発育の差が大きいのと、もともとの不器用さもあり、保育園では他の子ができて自分ができないという悔しい思いをすることが多かったようです。保育園の先生から、みんなについていけてないから、おうちで練習しておいてくださいなんて、よく言われたっけ( ^ω^)・・・。あの時は嫌だったな~。いつも言われるんだもの。そんなに言わんでもええやんって位。私が悩んだ時期があったことも、今となっては懐かしいです。

話がそれてしまいましたが、自分の子育ての中で、子どもに関心を持ってもらうための方法を日々試行錯誤でつかんだあれこれが、今も役立っていることは嬉しいです。この魔法の言葉も、わが子とのやり取りで自然に身につけた方法です。

どんな子もツボがある

話を読み聞かせの時に戻します。呼びかけても逃げる子でしたが、「これ、できる?」と声をかけると突然、自分の好きな歌を振りつけしながら歌って見せ始めました。

この様子を見て「これはいける。あの言葉に対する好反応」と思い、歌って終わるまでニコニコして見ていました。一緒に読み聞かせ活動をしている人たちも、同じようにニコニコして見つめていました。

歌が終わった時、打ち合わせしていたわけではないのですが、私たちみんな「すごいね~上手ね~」と言って拍手。エッヘン<(`^´)>的な気持ちのうちに、すかさず「じゃあこれ、できる?」と言ってすぐに手遊び歌を始めました。

するとあんなに抵抗していた子なのにすんなりと受け入れ、一生懸命私の方を見て、真似してくれました。結構上手。その頃、他の子どもたちも加わって、4人ぐらいの子が一生懸命英語の手遊び歌を見ながら真似してくれていました。

全ての子に通用する方法ではありませんが、幼児期の「できるもん!」多発時期には、子どもの負けず嫌い・子どもの「できる」という気持ちを引き出す・好奇心を引き出す言葉かけが有効だと思います。

注意しなくてはならないことは、一方的な押し付けはNG。先ほどの子どもが歌を歌い始めた時に、それを中断させるようなことはすべきではないと思います。「これ、できる?」はお互いにいい気分になることが必要なので、まずは子どもの気持ちを満足させるのがよいと感じます。大げさなほどできたことをほめてあげると良いですね!

そしてポイントは、ほめた後子どもが他のことに興味を持ち始める前、間髪入れずに「じゃあこれ、できる?」と持っていくと上手くいくように感じます。何事もタイミングが大事。小さな子どもと言えども、ぎこちないコミュニケーションには警戒するでしょうから。

英語の絵本読み聞かせが始まった後の驚くべき行動

歩き回る子が落ち着いて座ってくれたので、ほっと胸をなでおろし絵本読み聞かせの1番バッターに変わりました。絵本はドクター・スースの『Green Eggs and Ham』でした。英語のレベルは日本人には幼児レベル以上のものです。けれど意味なんてわからなくても良く、この手の本は繰り返しと韻をふんだ心地よいリズムを楽しんでくれたらOKな絵本でした。

韻やリズムがどうとかそんな理屈、幼児には関係ありません。でもさっきの子どもは絵本を読み始めて音の楽しさを知ってか知らずか、身を乗り出してきました。読み手にとっては嬉しい行動ですよね。

私は絵本を開くお手伝いをしていたので、その子の様子を近くでじっと観察していました。その子はしばらくして、読み手が口にした英語を後について繰り返し始めました。”Could you, would you?”というフレーズが頻繁に出て来るのですが、そのたびにその子も「Could you, would you」と口ずさむのです。結構良い発音でしたよ。

このブログは英語のブログではないのであまり詳細には書きませんが、幼児期には文字を読ませることよりも英語を聞いて音を真似するように仕向けるほうが良いと思います。

その子は特に英語が話せるというのでもなさそうでしたが、すぐに音を真似てリピートする反応に驚きました。耳が良い!反応が敏感で早い!とても聡明な子だと思いました。

させるのではなく魅せる技術がもっと必要

読み聞かせ前に何だかガチャガチャしている子を見たとき、自分がどう思うかはその後の雰囲気を左右するかもしれません。その子はもしかしたらいろんなことに興味津々で、すぐにやってみたくなる子かもしれません。そうだとすれば、無理に行動を変えさせるよりも、その興味・パワーをこちらに向けるきっかけになる言葉と、魅せる技術を持っていると楽しいでしょうね。

まだまだ私は経験が足りないので、これからもっといろんな子どもたちを観察して、試して失敗成功を繰り返しながら、彼らの気持ちをつかむ方法を見つけていきたいと思います!

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