どうして黒人は図書館が利用できなかったの?

子どもと一緒に読んでみた絵本が、とてもよかったので紹介します。子どもは7才。小学校2年生の男の子です。難しい内容でも、ちょっと工夫すれば年齢は関係ないのかもしれない。絵本を読んだママの感想、どのように子どもに読んだか、子どもの反応について紹介します。

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目次

ぼくの図書館カード

絵本のタイトルは『ぼくの図書館カード』です。実はこの絵本、数年前から図書館でタイトルと表紙を見ては「読みたいな~」と思っていました。パラパラとめくると結構文字数が多いので、就学前~小学1年生の間は無理かな~と思って本棚に返していました。初読みで子どもと一緒に読みたかったので、私自身も読まなかったのです。

時が流れ、久しぶりに図書館でこの絵本をパラパラめくってみたら、今なら読めるかもと思いました。テーマは黒人差別なので、ちょっと難しいと思ったけれど、学校で人権のお勉強もしているし、大丈夫だろうと。

ママが読んだ感想

黒人の差別問題については認識していたものの、本を読みたいと願っても図書館で本を借りることができないということを具体的にイメージしながら読むと、改めて黒人に対する理不尽な扱いに言いようのない悲しみを感じました。

知りたいという知識欲を抑制されることが、どれだけ苦しいことか。絵本の中で、黒人の男の子が文字読みたさにごみ箱に入っている新聞を取り出して字を読んでいたことを考えると、欲求は抑圧されてもどうにかして満たそうとする逞しさを感じました。それと同時に義務教育を受けられることが、いかに恵まれていることなのかもわかりました。

学べることが当たり前の社会にいると、そのありがたさを忘れてしまうこともあるでしょう。この男の子が青年になるところで物語が終わりますが、その後のことはあとがきを読むとわかります。学ぶことで人は人として成長し、憎しみや恨みだけではない、良き未来のためにどうあるべきかというところをきちんと見据えて物事を考え、行動できるのだろうと思いました。

ママが子どもに読むときに気をつけた点

小学校低学年への読み聞かせを考えると、難しい言葉もあるので必要に応じて説明が必要かと思いました。我が家での読み聞かせは私と子ども1対1だったので、わが子の表情や反応を見つつ内容が入ってないな~と感じた時は、簡潔に易しい言葉に置き換えてあげました。

またアメリカでの黒人差別の問題についてはまだ知らないと思ったので、絵本を読む前と読んだ後に雑談を交えながら、少し詳しく子どもにお話ししました。あくまでも子どもがイメージできる範囲のことに注意しながら、理解の助けになるようなことを話しました。

子どもの反応

途中で集中力が切れるかもと思っていましたが、難しい言葉が出てきたところで適宜易しい言葉に言い換えをして読むと、意外にも最後まで熱心に絵本を見入って、話にも聞き入っていました。

時間は測っていなかったので正確にはわかりませんが、説明しつつだと10分以上はかかったと思います。読む前に差別のことについて軽く触れ、読み終わった後にはあとがきに書いていた、その後の黒人男性について話して聞かせました。

子どもにとっては決して簡単な話ではないので、あまり子どもに感想を求めることはしませんでした。けれども何か子どもなりに感じてはいるようでした。図書館で本を借りることができないという事実に、ショックを受けているように見えました。そういうこともあったんだと、記憶のどこかにこの日の絵本のお話をしまっておいてくれると嬉しいです。

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