セルライトをなくす食生活 糖質(炭水化物)編
脂質の摂り過ぎだけが、セルライトを作る原因ではありません。過度の糖質(炭水化物)摂取は、代謝の過程で脂肪になるので注意しましょう。
目次
糖質(炭水化物)の代謝
糖質を摂取すると身体の中で糖が代謝され、活動に必要なエネルギーを作ります。エネルギーとは、ATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質です。ATPはクエン酸回路から水素伝達系を経て作られます。
このクエン酸回路で作られたNADH、FADH2、GTP(ATP)は、水素伝達系に入りATPが作られます。
糖質(炭水化物)をとり過ぎたらどうなるのか
必要以上の糖質は、肝臓や筋肉でグリコーゲンとして貯蔵されます。しかし貯蔵できるグリコーゲンの量は限りがあり、貯蔵できる限界を超えた糖質は、中性脂肪に変えられて皮下脂肪になってしまうのです。
上の図にあるように、糖代謝の過程で通るクエン酸回路のクエン酸から、脂肪の合成へと流れていきます。
手軽に食べられる食事として、麺類やパンなどを頻繁に口にする機会がある人は、糖質(炭水化物)は脂肪になるという事実を認識して、糖質を摂り過ぎないような食事内容を考えましょう。
糖質(炭水化物)は過度に制限しない
糖質の摂りすぎは脂肪になるとはいえ、必要以上に糖質制限をするのはよくありません。
糖質はタンパク質、脂質とともに3大栄養素といわれ、活動に必要なエネルギー源になり、身体を作る材料になるからです。
糖質が不足したら
糖質が不足すると、疲労感、思考力低下、痩せなどの原因になります。特に飢餓状態に陥らない限り、ブドウ糖だけが脳のエネルギー源となるので、ブドウ糖の不足は脳の活動を低下させてしまうので気をつけましょう。
おすすめしたい糖質の摂り方
糖質を摂るときには、注意すべきことがあります。糖質を制限することよりも、糖質の摂り方がとても大事なので、しっかり覚えておきましょう。
糖質を摂取すると、血液中の血糖値が上がります。するとすい臓からインスリンというホルモンが分泌され、必要な臓器の細胞にブドウ糖を取り込むのを助けます。急激に血糖値が上がった場合には、血中のブドウ糖が使い切れずに余ってしまいますよね。
インスリンは余ったブドウ糖を肝臓や筋肉でグリコーゲンに合成・貯蔵するのを助けたり、ブドウ糖から脂肪に合成されるのを促進する働きもあります。このようにして、血液中の血糖値を下げてくれるのです。
大事なことは急激に血糖値を上げないようにすることです。血糖値が急上昇すると、それだけブドウ糖から脂肪への合成が促進されることになるし、急上昇するとインスリンの働きにより血糖が急降下することになります。
なんと血糖値が急上昇すればするほど血糖値は急降下することになります。血糖値が急激に低くなったとき、空腹を感じて早く血糖値をあげるべく、何か甘いものが欲しくなるのです。
そして甘いものを食べて血糖値を上げて、また下がったときに何か食べたくなる・・・という悪循環に陥ってしまうので、要注意です。
この悪循環を避けるには、血糖値を緩やかに上げるような食べ合わせを考えましょう。
糖質と一緒に食べると良いもの
消化吸収に時間がかかるたんぱく質、脂肪、食物繊維を一緒に食べると、糖質の吸収が緩やかになります。
また、糖質がエネルギーとして効率よく利用されるために、ブドウ糖をエネルギーに変えるのに必要なビタミン・ミネラル類も一緒に食べると効果的です。
たとえばパンを食べるときには、野菜サラダ、ヨーグルト、フルーツなども一緒に食べると良いと思います。
GI値を参考にする
GI値とは、血糖値の上昇の速さを数字で表したものです。糖質の量ではありません。
GI値が高い食品は、食べると直ちに血糖値が上がりますが、GI値の低い食品は血糖値を緩やかに上昇させます。このGI値を参考にして、糖質の取り方を工夫してみてはいかがでしょうか。
GI値は検索して調べることができます。日常的に食べるもののGI値を知っておくと、間食の回数や量も減らすことができそうですね。
出典:日本人における日本食摂取後におけるGI | ポケットメディカ健康レシピ
糖質の摂り方 まとめ
糖質を極端に制限するよりも、摂りすぎないようにすることが大事です。糖質を摂り過ぎてはいけない理由は、余分な糖質は脂肪に変えられてしまうからでした(もちろん糖尿病などの病気になる危険性もありますが)。
そのためには糖質を摂らないということよりも、血糖値を急激に上げないことを心がけなくてはなりません。ここで紹介した血糖値の上昇を緩やかにしてくれるたんぱく質、脂肪、食物繊維を一緒に食べるようにすることと、GI値を参考にして、毎日の食事内容を考えましょう。糖質に偏った食事内容にならないよう、たんぱく質や脂質その他ミネラルやビタミン類がバランスよく食べることができればベストです。
美と健康に対する認識が変わると、食べ物の嗜好も変わってくるものですから、まずは知ることが大事ですね!
そして我慢しすぎないこと、がんばりすぎないことです。たまにはケーキやシュークリームやアイスクリームを食べる機会があっても、私はよいと思います。自分で守れるルールを作って実践し、健康管理はしっかりしていきましょう。