絵本を読むことを習慣にするには

絵本を毎日読むことは、難しいようで簡単。簡単なようで難しい。どちらでしょうか?

絵本なんて1冊すぐに読めてしまうから、1日数冊読むことなんて簡単なはずです。けれども共働きだったりして、夕方子どもを迎えに行ってから寝かせるまでの時間、とても忙しいですね。その中で時間をやりくりしなくてはならないわけですから、うっかりしていると絵本を読む時間を確保できないのが現実ではないでしょうか。

我が家も共働き。私は家で仕事をしていますが、子どもは保育園へ預けていましたので、夕方からの忙しさは経験しています。それでも絵本の読み聞かせを続けることができたのは、習慣化できたからだと思います。

以下、絵本の読み聞かせの習慣化に成功した我が家のケースを紹介します。

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目次

決まった時間に読む

子育てをして感じたことは、赤ちゃん・子どもは規則正しい生活をしていると、それだけで情緒が安定します。扱いにくい年頃の第一次反抗期の時期も、生活リズムを確立していると比較的スムーズに日常のことを進められた気がします。

寝る時間、起きる時間、食事の時間を守り、だいたい何時には何をするのかということを決めておきます。それを子どもが大きくなっても、時間帯は変わっても、家で一緒に暮らす限りはリズムを守って暮らそうと決めましょう。もちろん、例外もあり。たま~に旅行などの非日常はあってもいいと思いますが、そこから崩れていかないように気をつけたいですね。

絵本の読み聞かせと生活リズムの深い関係

生活リズムを一定に保つ(=規則正しい生活を保つ)ことは、情緒の安定につながるだけではありません。生活に見通しが立つので、絵本を読むと決めたときにはいつ読むかの判断ができるのです。

規則正しく生活することは、時間を守るからできるのではなく、実は習慣化しているからできることなのだと思うのです。時間を守るのは、ときとして難しいときがありますが、習慣になっていることは簡単にできてしまいます。

同じようなことと感じるかもしれませんが、時間割を作ってその時間を守って行動するというイメージでは、なかなか成功しません。まずは「朝何時に起きる」という習慣をつけると、おのずと何時に寝るかが決まります。そこが基本ですね。

起きる時間・寝る時間が決まることで、絵本を読める時間が1つできます。寝る前の時間に読めますね。どんなに忙しくても、これで最低1冊は必ず絵本が読めますね。

生活リズムの中に絵本を組み込む

生活リズムがあると、絵本をいつ読むかが決めやすくなります。我が家の場合は、夕食後からお風呂に入るまでの時間です。

うちの子どもは食事をするのが遅く、私のイライラの原因でもあります。イライラして怒ったとしても、子どもは早く食べてくれるわけではありません。そこで今は夕食後に絵本を読むことにしています。

そうすると「絵本読む時間がなくなるよ~」と言うと、ボーっとせずに(笑)食べてくれます。けれどもお風呂に入る時間も決まっているので(多少の遅れはあっても仕方がない)、あまりにも食事を終えるのが遅いと、絵本を読む時間がなくなってしまいます。

そんなときは食事を終えた直後ぐらいから、まず紙芝居から始めます。さすがに食事しながらは見せませんが、丁度食べ終わった直後に紙芝居を出すと早く聞きたいものだから、子どもは食べ終わった自分の食器を急いで流しまで持っていきます。その間に私はテーブルを拭いて、紙芝居の始まりです。子どもはお茶を飲みながら、紙芝居を楽しみます。

その後、絵本の読み聞かせを始めます。最近は残り時間に合わせて1-4冊程度を選びます。子どもが小学1年生になったので、赤ちゃん向けの絵本や文字が少なく易しい絵本をできるだけ毎日1冊、子どもに読み聞かせしてもらうことにしています。

生活パターンは家庭により違うので、ご家庭の中で無理のない時間帯に絵本の時間をはめ込んでみてはいかがでしょうか?

なぜ習慣にすると上手くいくのか

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子育てを通じて感じたことは、子どもは小さいほど未知のことよりも既知のことを好むということです。うちの子が特にそうだったかもしれません。子どもが一度読んだ絵本を気に入って、何度も何度も読んでとせがまれた経験ありませんか?新しい本が目の前にあっても、それよりも何度も読んで内容を覚えている絵本のほうを好むのです。飽きたらあっさりと新しいものを探すのですが。

子どもは未知の物・事に対して、不安を抱くのだと思います。だから1日の生活の流れを同じにしてあげると、毎日これからどうなるのかがわかるので、不安を感じることが少なくなるのだと思います。それが情緒の安定へとつながっている気がします。

習慣とは、そのような毎日の生活の流れの中で必ず行うことですね。子どもは本来、習慣を身につけやすい性質を持っていると、私は考えています。大人も行動を習慣化してしまえるかどうかで、三日坊主になるかどうかが決まると言えるのではないでしょうか。

毎日の習慣になっていることは、継続することに苦労を伴いますか?大概の方の答えは「No」だと思います。一方で計画を立てて実行しようと決めて、それをやり遂げることは苦労を伴いますか?と聞くとどうでしょうか。大概の方は「Yes」と答えるかもしれませんね。私は自分の経験から、そんな気がします。それはいったい何故なのでしょう。

習慣は続くが、やる気は続かない

「さあ!絵本の読み聞かせを毎日継続するぞ!」と、そのときはやる気に満ちていても、そのやる気は長期間続きません。だんだん始めの情熱がなくなってきて、やがてあの決意はどこへ行った?という状態になるのが常ではないでしょうか。

けれども習慣はどうでしょうか。特に意識的に「やるぞ!」と思わなくても、なんなら無意識にもやってしまうのが習慣ではないでしょうか。習慣は、あって当たり前で、無いと落ち着かない。そんなもの。

絵本を読む習慣はどのように身につける?

では習慣にするにはどうしたらいいのでしょうか?なんて、改めて書く必要もないほど、習慣は誰でも持っていますね。決まったことを毎日決めたとおりにしていたら、習慣になります。ただそれだけですね。

コツはやはり、気負わないことでしょう。無理なく欲張らず、淡々と行うことだと思います。

絵本を読む習慣も同じです。気負わず無理なく欲張らず、淡々と。それとは別に、絵本を読む習慣づけについて、私が特に気をつけていることがあります。それは以下の4つです。

1.親が絵本を好きであること
2.基本的に子どもに絵本を選ばせること
3.理解度を確認しないこと
4.一緒に楽しむこと

親が絵本を好きであること

親が絵本に対してどういう思いを抱いているか、言葉にしなくても子どもは読み取ります。親が嫌いなものを、子どもが好きになるかを考えてみてください。・・・好きになりますか?好きになることもあるでしょうが、子どもも嫌いになる可能性のほうが高いでしょう。

親が楽しそうにしていると、子どもも楽しいものです。親が好きなものは子どもも好きになりやすいと思います。これは絵本に限ったことではありません。勉強もそうです。親が本を読まない、勉強もしないのに、子どもに「本を読め、勉強をしろ」と言っても・・・子どもを動かすだけの説得力はありませんね。

基本的に子どもに絵本を選ばせること

子どもに絵本を選ばせましょう。中身がわからなくても全くかまいません。表紙を見たときの第一印象で選んだり、中身をパラパラとめくって、絵が面白かったりすると、うちの子は「読んで」と持ってきます。

読み手が読みたい絵本は、子どもの選んだ絵本を読んだあとから「これも読んでみていい?」とか何とかいいながら、読みましょう。子どもの要求が通った後なので、快く受け入れてくれるでしょう。

ここで私が実際経験したことですが、ある日子どもが絵本を持ってきて、読んでと言いました。その絵本は私なら絶対に選ばないようなイラストの絵本でした。けれども子どもが読んでというのだからと思って、読みました。すると予想外に感動的で、涙が出るほどでした。その日以来、私も子どももその絵本作家のファンです。この間は、その絵本作家のイベントへも出かけて行きました。そのときの様子は、私のブログ(下記リンク)に記しています。

link宮西達也ワンダーランド展へ行ってきた!

理解度を確認しないこと

読み終えた後で、「どんなお話だった?」とか「○○の意味はわかった?」などと聞かないようにしましょう。「面白かったね~」などと言い合って終わりでもよいと思います。子どもが知りたがって聞いてきたときは、教えてあげましょう。

子どもからどんどん絵本の内容について語ってくる分には、全くかまわないと思います。もっとも低学年のうちは、あまりないことと思います。我が家はわかったのかわからないのかすらも、わかりません(笑)。夏休みは文章を書く練習の一環として、絵本を音読してから、思ったことを一文で書いてみて、と言ってさせてみたのですが、「○○がおもしろかった」とか「ぜんぜんおもしろくなかった」「○○になってよかった」なんて書いていました。私はそれを読んでも何も口出しはしません。ただ文章を書く練習なだけなので。

一緒に楽しむこと

一緒に絵本を楽しみましょう。「子どものために絵本を読み聞かせている」というような気持ちではなく、自分が本当に絵本を好きになると、もうこれは子どもとの娯楽の時間です。私は、子どもと物語の世界を共有できることに、喜びを感じます。子どもはいつか親元を離れます。そのときになれば、大変だった子育ての時期のことも良い思い出になっていると思います。絵本の思い出は、親子共通の貴重な思い出となるでしょう。

お互いに自分が選んだ本を一緒に楽しむことで、自分では選ばないような絵本に出会えます。そして絵本の世界が広がっていくのです。前述したように、自分なら絶対に選ばない絵本を子どものために読んで、それ以来ファンになったということもあります。二人で同じ作家が好きになると、またさらに楽しみが増えるというものです。

おわりに

絵本は親子の良いコミュニケーションツールになります。実際はそれ以上の喜びも与えてくれるのが絵本。同じことの繰り返しの毎日。絵本の読み聞かせも、毎日のお決まりタイム。けれども1つも退屈なことなどなく、絵本の世界は私達を想像の世界へ導いてくれます。発想力、想像力、表現力、語彙力、読解力、先を予想する力も必要に応じて自然についてきます。

そしていつか子どもが大人になったとき、「あのときの絵本・・・」なんて話が飛び出したら楽しいだろうな、なんて考えます。

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