言葉で感情を伝えきれない6歳 小1

先日、私と子どもの間で行われたやり取りが面白かったので、まとめてみました。

目次

子どもの意味不明な行動にキレた

小学校から帰宅した後、私はいつものように子どもに荷物の片付けや手洗いをするように言いました。その間に私は夕食の準備。

よくあることですが、この日も子どもはご機嫌斜め。特にこの日は学校で嫌なことでもあったのか、えらく反抗的な態度でした。

普段から子どもは私に指示をされるのを好まないため、私もあまりガミガミとあれをして、これをしてとは言わないのですが、反抗的な態度を見てカチンときたので、ちょっときつく言いました。すると子どもも怒りの感情が増幅。意味不明の行動、イラついた態度を示すので、私も怒りが爆発!

気持ちは相手にわかるように伝えてよ!

「ママは怒ると世界一怖い」という息子。そのレベルまで達した私の怒り。「いいかげんにしなさい」と怒鳴りながらも、どこか客観的に事態の流れを見ている私がいました。

怒鳴った後に、あまり深く考えたわけではなかったけれど、「今どういう気持ちなのか、そんな態度ではママには全く伝わってこないから、言葉で説明してくれる?」と強い口調で言いました。相当イラついていたので口調は強かったのですが、少し経つと怒りが鎮まってきました。「言葉で伝えよ」の言葉をきっかけに、論理的思考が怒りの感情に打ち勝ったのかもしれません(笑)

子どもは考えている様子でした。そして話すことを決めて顔を上げ、私の顔を見て何か言うのですが、ささやき声にしても小さすぎる声で聞こえない><; 私は耳があまり良くないのもあって、何度言ってもらっても聞き取れない。いや、誰も聞き取れないくらい小さな囁きというか、息漏れ(爆)。しかたがないので、次のように言いました。

「怒った態度だけしていても、ママはYくんの考えていることがわからないのよ。ママにわかるように言葉で説明してくれる?声が小さすぎて聞き取れないから、Yくんがなぜ怒っていたのか、紙に書いてママに見せて。」と再び言いました。すると子どもは素直に机に向かい、自由帳を広げて書く準備を始めました。

意思疎通 難航を極める!

しばらくして、子どもが書いたものを持ってきました。私はそれを読んで「?」がたくさん頭に浮かびました。全く意味がわからないのです><; 困った。やっぱり6歳(特にわが子)には高度すぎた要求だったのか?!

子どもが書いたものはこんな内容でした(下の写真はその実物です)。「なんでかは しゅくだいをおわらせたいから すこしはや目にきてほしい。」

ちょっとここで補足説明します。子どもは学校が終わった後、児童クラブへ行きます。そこで夕方まで学校の宿題をしたり、友達と遊んだりして、私が仕事を終えて迎えに来るまで待っています。

は~。意味不明(涙) でも、だからといってすぐにあきらめる私ではありません。書いたものをもとに、子どもの気持ちを探るべく、いろいろ質問をしてみることにしました。

まず不思議なのは、児童クラブで宿題のプリントをするのが常。早く迎えに行くと、宿題をする時間がなくならないか?という疑問。そこで「早く迎えに行ったら、宿題する時間が減るんじゃないかな?」と聞きました。返事はなかなか的を得たものが返ってきませんでしたが、何度かやりとりをするうちに、理解のきっかけになるワードが出てきました!

それは「本読みと計算カード」でした。子どもが「本読みと計算カードをしていたら、ママのお手伝いができない」と言ったのです。

本読みと計算カードは、毎日宿題として出されます。子どもが親の前で本読みと計算カードを読み上げて、終わったら親がサインをするという流れです。それで宿題が完了します。この宿題だけは、児童クラブではできないのです。

子どもは帰宅が遅くなると、本読みと計算カードをしている間に私が夕食の準備をしてしまって、私のお手伝いができなくなると考えていたのです。

問題点を明らかにして対処法を考える

長いやり取りの後、やっと子どもの要求にたどり着いた私。それは大人の私の思考回路とは、全く違ったものでした。

ようやく問題点があきらかになったところで、次は子どもの考えていることと私の考えていることの摺り合わせの作業をしました。

まずは子どもの気持ちを代弁する

私が理解できた子どもの要求を、分かりやすい言葉で伝えました。こんな内容です。

Yくんが早く迎えにきて欲しいと言ったのは、ママのお手伝いがしたかったからなんだね。(子ども、うなずいた)早く家に帰れたら、本読みと計算カードをした後に、ママのお手伝いができるって考えたんだよね。(子ども、うなずいた)

感謝を伝えて、これからどうするかを伝える

ありがと、Yくん。うれしいよ。(子ども、満足そうに笑った)じゃあママは、Yくんにお手伝いしてもらうようにするね。(子ども、元気にうなずいた)

これからママは、お仕事を早く終えてできるだけ早くお迎えに行くね。でも遅くなったときでも、Yくんの気持ちがわかったからYくんが本読みと計算カードしている間に、お手伝いしてもらうことをちゃんと用意しておくね。だから大丈夫よ。(子ども、嬉しそうに笑いつつ、大泣きした)

私の本音

正直なところ、夕方の忙しいときにお手伝いされるのは足手まといです。でも・・・ちょっと工夫さえすれば足手まといにならないやり方があるのではないかと考えを変えました。そのきっかけは、子どもが一生懸命に考えて、自分の言葉で気持ちを伝えようとしてくれている姿を見たからだと思います。

でも早く迎えに来いといっても、仕事は忙しい。いくら個人事業で完全に一人でなにもかもコントロールできているとしても、遊びじゃないのだから時間が来たら「はい終わり」というわけにもいかない。けれど優先順位を考えると、やっぱり仕事よりも子ども。仕事はいつでもできるのだから、よほど忙しいときには子どもが寝てからでもできるし、早朝いつもよりも早く起きて仕事をすればいい。そもそも私、働きすぎ・・・?

子どもの成長ははやくて、お母さんにまとわり付いてくる時期も限られています。子どもがお母さんを必要としている時期には、ちゃんと向かい合いたいというのが私の子育ての基本なはずでした。そういうことって、日々の忙しさの中でうやむやになってしまい、つい子どもの声に耳を傾けずにこちらの都合を押し付けがちになっているということに気づかせてもらいました。

心を十分あったかくしてから次の行動へ

わが家では母子の間でひと悶着あった後は、少しの間子どもをひざ抱っこしてギューっとしながらお話します。それで私も子どもも、荒れていた気持ちが再び穏やかで幸せになれるからです。

どんなに遅い時間になろうと、それはきちんと時間を取っています。たった10分ぐらいでいいのです。それでその日、幸せな気持ちで眠りにつけるのなら、いつもよりも遅い時間であっても身体的にも精神的にも良いような気がして。

大泣きの理由

その時間に子どもに聞きました。「ママがYくんの気持ちがわかったよってお話したときに、Yくんはなぜ大泣きしたの?」 すると子どもはこう言いました。「嬉しすぎたから。」

癒されているのは、まぎれもなく私のほうでした(笑)そしてまた、しばらく泣いていました。私は子どもに「泣きたかったら泣いたらいいよ」と言いました。ちょっとの間泣いて、そして笑顔になりました。すがすがしい笑顔でした。私の心もすっきり。いつもよりも遅い時間になっていても、あまり気になりませんでした。

今回ひとつ、嬉しい学びがありました。私が「泣くのは悲しいときだけじゃないでしょ?嬉しいときも泣くんだね。」と言うと、子どもは泣きながら笑って「うん!」と言いました。いつだったか、まだ小学校に上がる前だったか入学後すぐだったか忘れましたが、子どもは「泣く=悲しい」と思っていて、嬉しいときには泣くものではないと思っていたのです。

当時私が「嬉しいときにも泣くよ」と言うと、「違うよ、嬉しいときは笑うんよ」と言っていたのです。こうして経験を通じて、一つ一つ学んでいって欲しいです。

親子間でも、言葉を大事にしたい

親子だから言葉にしなくてもわかりあえることって、あると思います。けれど私は言葉にしたいです。「ありがとう」「嬉しい」というような言葉は、どんどん声に出すとよいと思います。

わが子は1歳のときからずっと、言葉の遅れを指摘され続けてきました。赤ちゃんの頃からたくさん話しかけ、絵本をたくさん読んできました。おそらく平均的な家庭よりはずっと多く。

それでも言葉が遅れていると言われたことは、少なからずショックなことでした。けれども事実は事実で受け止めなくてはなりません。言葉の訓練のため療育をすすめられ、保育園児のときにしばらく通いました。

今でも言葉でのコミュニケーションは難しいときがあります。まだまだ表現力は乏しいし、語彙も少なく、感じたことが伝えられない子どもの苛立ちを、傍から感じることがよくあります。

だからきっと、言葉ではなく態度で辛い気持ちを表現するほうを選んでしまうのだと思います。それを大きな心で受け止めることもできるはずですが、私にはそれが難しいので、今回のようなやりとりになりました。

それは、私の子どもに対する「言葉をしっかり身につけて欲しい」という願いの現われかもしれません。言葉が遅いのなら、なんとかして上手く伸ばしてやれないかと、日々模索中です。

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